<創作>資料と弁当と昼休み -「邂逅」をテーマに短編を書きました-

本感想

思い出したことがある。 

今日の実習の資料忘れた・・・ 

時計を確認。 

学校が始まるまであと7分。 

自分の地点は、 

家に帰るまで5分。学校まで5分。 

迷っている時間はない。 

今、すぐに、次の行動を決めなければ。 

「うう・・・」 

小さな悲鳴をあげて道の途中で立ち止まる。 

かすかな希望にかけて、後ろのリュックを前に持ってきて中を漁ってみる。 

探しながら、頭は高速回転。 

そうそう、昨日、絶対持っていこうと思って机の上に置いた。 

無意識にいれた?可能性も! 

とか考えている暇ないだろ自分! 

家に取りに帰るのか?諦めて学校に行くのか?さっさと決めるんだ!! 

とかやっている間にカバン内の捜索完了。 

ない。 

そうだよな。 

と一回見終わっていて、ないのはわかっているのに、もう一回カバンの中を探そうとする自分の手と目。 

勝手に動く体は放っておいて、 

どうする、自分。 

今日の一限は、厳しい先生だ。出席も早く取り始めるだろうし、遅れることはできない。 

なんといっても、みんなが席についた中で自分だけ遅れて教室に入る?そんな目立つことしたくない。 

じゃあ決まった。カバンを漁りながらも、学校に向かおうと一歩踏み出す。とそこで邂逅。 

前回の実習で資料忘れた人すっごく怒られてたなぁ・・・。 

そう、今回は二回目の実習。 

前回は初めて、ということで、多くの人が資料を家に忘れてきた。 

そもそも、誰も家では読まないであろう資料。必要な日の一週間前に配る先生もどうかしている。 

そして、忘れてきた人を挙手させて、厳しく注意したのが実習初日。その時に絶対に二回目以降は忘れないように釘を刺されていた。 

そんなことを思い出しているうちにいつの間にかまた立ち止まっている。 

時計はまだ進んでいない。 

どうしよう・・・と時計を見つめると、 

カチッと時計が動いた。始業まであと6分。 

と共に心が決まった。 

昼休みを潰そう。 

実は、資料を使うのは午後。 

カバンの中には、朝早起きして作った弁当。昼休み。学校で優雅に食べたかったな。 

ちょっと残念に思いながら、家に向かいかけていた体の方向を返す。 

周りを歩く人からの視線。 

その中カバン見て行ったり来たりしていた自分。 

ちょっと顔が赤くなったのではないだろうか。 

マスクの下で苦笑いして学校へと一歩踏み出す。 

一限を取った自分は偉い。 

ちょっと誇らしくいつもの通学路が明るく見えた気がした。 

ご飯、食べられるかなぁ。 

授業に遅れることよりも、 

先生に忘れ物を怒られることよりも、 

ご飯のことを優先したかった自分。 

その事実に気づいてちょっとにやにやしてしまった。 

そんなに大事か?弁当。 

大事だよね。それが自分だもん。 

とか考えながら歩く。時計を見る。 

あ、どうしよう、間に合わないかも。 

周りには自分をビュンビュン抜いていく自転車のみ。 

負けるものかと坂道を走り始めた。 

一限まで、あと3分。 

教室まで、あと少し。 

(1155) 

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こめんと

2023/10/13に書いたらしい。

なんか小説書いてみるかあ、と思いたち、せっかくなら賞とか応募するかあと思い調べた。

短編!

「邂逅」をテーマに短編を書いてみよう!

っていうのを見つけて適当に書き始める。

まあ、こんなもんか、って思って文字数をカウントすると全然応募文字数に達していない。

小説書く人ってすごいんだなあと思いそっと閉じたのだが、せっかく書いたので少しは日の目を見せてやるか、と思いだし、

こちらへ。

ちなみに最初の絵はこの絵を

横長、ブログカードの比でもう一度 人はもっと遠目からにして、緑の中坂道を下るひとりぼっちの大学生を遠くから見る感じで水彩画ちっくに、以下文章を元に本の表紙になりそうな水彩画のかわいらしい絵を生成してください。文字は入れないでください

って感じでAIに作ってもらいました。

まあ大好き!とはいえないが及第点だろ。

以上っ

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